CBAM認定検証機関一覧:国別の認定状況と日本の輸出者の選び方(2026年10月)

CBAMの認定検証機関は2026年10月13日時点で5件(EmiCert、Bureau Veritas Italia、RINA、SGS ICS Italia、Intertek)。

このページの内容

CBAMの認定検証機関は、2026年10月13日時点で3つの国家認定機関が認定した5件が確認できますが、欧州委員会の公式の認定検証機関リストはまだ公表されていません。

ギリシャの国家認定機関ESYDはアテネのEmiCert S.A.を認定しました。認定範囲の付属書は2026年9月14日付で、EmiCertは2026年9月23日に認定を発表しています。イタリアのAccrediaは2026年9月28日の委員会決定に基づき、2026年10月6日のニュースでBureau Veritas Italia S.p.A.、RINA Services S.p.A.、SGS ICS Italia S.r.l.の3社を公表しました。スウェーデンのSwedacは2026年10月13日にIntertek Certification ABを認定しました。

5件はいずれもEUに設立された法人で、日本の法人は含まれません。日本の鉄鋼メーカーやアルミメーカーが検証済みの実排出量をEUの買い手に提供するには、当面、EUの検証機関に日本の施設を訪問してもらう必要があります。各機関の根拠と認定範囲は下の表に、AccrediaとSwedacの決定は5つの認定検証機関に関する2026年10月13日の記事(英語)にまとめています。

本ページは、欧州委員会のCBAM検証専用ページ「Verification of CBAM emissions」(2026年6月30日公開)、同委員会の「State-of-play CBAM accreditation」の表、欧州認定協力機構(EA)の一覧をもとに、国ごとの状況を追跡しています。国家認定機関(NAB)が新たに参加したり、申請の受付を始めたりした時点で更新します。

現状を示す7つの数字は次のとおりです。

  • 24の国家認定機関がCBAM検証機関の認定を行うことに同意しています(EU加盟国23か国とノルウェー、欧州委員会の状況表、2026年10月21日)
  • 20の国家認定機関が検証機関からの申請を受け付ける準備を終えています(同じ表。2026年10月7日は18、9月29日は16)
  • 7つの国家認定機関はEU域外に設立された検証機関の認定にも同意し、7つすべてが域外からの申請を受け付けています
  • 5つの検証機関の認定が、2026年10月13日時点で3つの国家認定機関の文書で確認できます:EmiCert(ESYD)、Bureau Veritas Italia、RINA Services、SGS ICS Italia(Accredia)、Intertek Certification AB(Swedac)
  • 2026年9月1日にCBAM登録簿への検証機関の登録が始まりました。認定を受けた検証機関は、認定から2か月以内に登録を申請します
  • 2026年9月30日から、認定検証機関はCBAM登録簿の実務アクセスを得られます(DG TAXUDが2026年7月31日のフォローアップ資料で「早くともこの日から」としていた日付)
  • 0件:2026年10月23日時点で、欧州委員会の公式の認定検証機関リストに載っている機関はありません。CBAM検証のページには、リストについて「will be published on this page」(このページで公表予定、当サイト仮訳)と記載されたままです

この手続きを定める規則は3つあります。委任規則(EU)2025/2551は認定の基準と国家認定機関が適用する資格要件を、実施規則(EU)2025/2546は検証の原則と検証報告書の様式を、実施規則(EU)2025/2547は検証機関が照合する体化排出量の算定方法を定めています。いずれも、EU炭素国境調整措置(CBAM)を定める「炭素国境調整メカニズム(CBAM)を規定する、2023年5月10日の欧州議会および理事会規則(EU)2023/956」に基づく下位法令です。

キャプション:検証機関が必要になる場合、認定できる機関、契約前に確認すべき3点、依頼の時期をまとめた図です(図中の文字は英語、2026年10月26日時点)。

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CBAMの認定検証機関はすでに存在しますか

はい、2026年10月13日時点で3つの国家認定機関が認定した5つの検証機関が確認できますが、欧州委員会がリストを公表していないため、欧州委員会のリストに載った機関はまだありません。

次の表は、各機関を認定した国家認定機関、日付、根拠となる文書、認定された活動グループを示しています。

検証機関 国家認定機関 日付 根拠 活動グループ
EmiCert S.A.(アテネ) ESYD(ギリシャ) 認定範囲の付属書は2026年9月14日付、EmiCertの発表は2026年9月23日 ESYDの認定範囲の付属書 V1/20(認定証No. 874-9) 11グループすべて:I~VIII、L、LI、LII
Bureau Veritas Italia S.p.A. Accredia(イタリア) 2026年9月28日の委員会決定、2026年10月6日のニュース Accrediaのニュースと決定文書Rev. 01(2026年10月9日署名)、認定証No. 00031 I~VIII、L、LII(LIを除く)。Accrediaのすべての文書で同じ
RINA Services S.p.A. Accredia(イタリア) 同じ決定とニュース Accrediaの登録簿の付属書(認定証No. 00005、2026年10月19日確認)、決定文書Rev. 01と一致 11グループすべて:I~VIII、L、LI、LII
SGS ICS Italia S.r.l. Accredia(イタリア) 同じ決定とニュース Accrediaの登録簿の付属書(認定証No. 02242、2026年10月19日確認)、決定文書Rev. 01と一致 I、II、IV、VI、VIII、L、LI、LII(III、V、VIIを除く)
Intertek Certification AB(シスタ) Swedac(スウェーデン) 2026年10月13日 Swedacのニュースと登録番号1639、2031年10月13日まで有効 I~VIII、LI、LII(Lを除く)

活動グループは委任規則(EU)2025/2551付属書Iに定められた11区分で、ESYDとSwedacの認定範囲の文書もこの区分で記載しています。各区分と、日本からEUへの輸出との関係は次の表のとおりです(金額の出典:ユーロスタット(Eurostat)Comext DS-045409、2025年(2026年10月12日抽出))。

活動グループ 対象 日本からのEU輸入(2025年)
I 焼成粘土、セメントクリンカー、セメント、アルミナセメント セメント480万ユーロ
II 水素、アンモニア アンモニア384ユーロ、水素0ユーロ
III 硝酸 硝酸5万1,401ユーロ
IV 尿素、混合肥料 混合肥料(CNコード 3105)242万ユーロ、尿素6万4,964ユーロ
V 焼結鉱、銑鉄、直接還元鉄(DRI)、粗鋼 粗鋼と半製品730万ユーロ
VI 合金鉄 銑鉄・合金鉄・DRIで470万ユーロ(VとVIにまたがる)
VII アルミ塊(未加工アルミニウム) 210万ユーロ
VIII 鉄鋼製品、アルミニウム製品 第72類の完成品8億810万ユーロ、第73類の製品4億2,580万ユーロ、アルミニウム製品1億9,280万ユーロ
L 二酸化炭素の回収・利用・貯留(CCUS) 該当する施設のみ
LI EUに輸入される電力 日本からの電力輸入は0
LII 間接排出量 セメントと肥料の検証で必要

日本からのEU輸入の大部分は活動グループVIIIに当たります。第72類の完成品、第73類の製品、アルミニウム製品の合計は14億2,675万ユーロで、EUによる日本からのCBAM対象製品(付属書Iのコード)の輸入14億4,820万ユーロの約98.5%(金額ベース)を占めます(Eurostat Comext、2025年、当サイト計算)。5つの認定検証機関はいずれもグループVIIIを認定範囲に含みます。

RINAとSGSの認定範囲について、Accrediaの2026年10月6日のニュースは更新されていません。ニュースではRINAをグループIからVII、SGSをグループIからVIII(輸入電力を除く)としていますが、2026年10月9日の改訂決定Rev. 01と、2026年10月19日に確認したAccrediaの登録簿の付属書は互いに一致しているため、表ではこちらを正式な範囲としています。

したがってSGS ICS Italiaは、硝酸、粗鋼とその前駆体、アルミ塊については認定を受けていません。依頼する前に検証機関の認定範囲の付属書を取り寄せ、貴社の製品の活動グループが含まれているかを確認してください。

企業の発表と国家認定機関の文書の違い

企業自身の発表は、国家認定機関の文書より情報が少なく、認定を受けた法人や範囲を示していない場合があります。

Bureau Veritasは2026年9月29日に「global accreditation」(グローバルな認定、当サイト仮訳)を発表しましたが、国家認定機関、法人、範囲を示していません。Accrediaの文書で認定されているのはイタリア法人です。2026年10月12日時点でも、同グループのCBAMサービスのページは自社を「an applicant for CBAM verifier accreditation」(CBAM検証機関の認定の申請者、当サイト仮訳)と説明していました。

SGSは2026年10月6日、認定について「was presented by Accredia, the Italian National Accreditation Body」(イタリアの国家認定機関Accrediaから授与された、当サイト仮訳)と発表しましたが、法人名は示していません。EmiCertは自社を世界初のCBAM認定検証機関と説明しています。

日本語の情報でも同じ点に注意が必要です。JETROの2026年10月27日の記事は、Bureau Veritasが9月、SGSが10月に認定を取得したとグループ名で紹介しています。国家認定機関の文書で認定されているのは、Bureau Veritas Italia S.p.A.とSGS ICS Italia S.r.l.というイタリアの法人で、グループ全体や日本の拠点ではありません。

TÜV RheinlandのCBAMのページ(tuv.com/world/en/cbam-verification.html)は、同社を「an accredited verification body」(認定検証機関、当サイト仮訳)と説明していますが、国家認定機関、日付、範囲は明記していません。日付のある発表も見当たらないため、2026年10月12日時点で、確認できた5件には数えていません。

欧州委員会のリストと検証ガイダンス

2026年10月23日時点で、公式な記録は国家認定機関の文書だけで、欧州委員会のリストはまだ公表されていません。

欧州委員会は2026年6月30日、検証のルールと認定の枠組みを1か所にまとめるCBAM検証のページを公開しました。このページには2026年10月23日時点でも、認定検証機関のリストについて「will be published on this page」とあるだけで、リスト自体は掲載されていません。

認定に関するガイダンスはすでに整っています。欧州委員会は2026年8月24日に「Guidance on CBAM verification and accreditation for verifiers and National Accreditation Bodies」を公表し、2026年8月28日には検証機関が2026年9月1日からCBAM登録簿にアクセスする手順書を公表しました。手順書は、検証機関、国家認定機関、欧州委員会、管轄当局の役割を定めています。

一般的なガイダンスはそれより前に公表されています。欧州委員会は2026年8月14日に本格実施期間のCBAMガイダンス10文書(英語)を公表し、その中には検証機関に直接関係する体化排出量の算定に関するガイダンス第3号が含まれます。

規則の適用が始まっているのに検証機関がそろっていないのは、制度に穴があるからではなく、準備の時期がずれたためです。本格実施期間は2026年1月1日に始まりましたが、認定の体制が動き出したのは年の途中でした。ドイツの国家認定機関DAkkSは2026年2月23日に先行してCBAMの認定手続きを始め、ほかの国家認定機関もそれぞれのペースで後に続いています。


チェックリスト:CBAMの認定検証機関の選び方。検証が必要なのは実排出量だけです(規則(EU)2023/956第8条第1項)。デフォルト値で申告する場合は検証不要ですが、2026年は10%のマークアップが加算されます。CBAM検証機関を認定できるのはEU加盟国の国家認定機関だけで、20機関が申請を受け付け、うち7機関はEU域外の検証機関の申請も受け付けています(欧州委員会の一覧表、2026年10月21日)。ESYD、Accredia、Swedacによる認定が確認できる検証機関は5件です(2026年10月13日時点)。欧州委員会の公式リストは2026年10月23日時点で未公表です。契約前の3つの確認点:認定範囲が貴社の製品を含むこと(11の活動グループ)、検証対象のデータから独立していること、施設を訪問できること。初年度の現地訪問は実地で行います。時期:今すぐ手配(2026年10月)、2027年1月からCBAM登録簿で検証報告書を発行、最初のCBAM申告書の期限は2027年9月30日です。
出典:規則(EU)2023/956第8条第1項、委任規則(EU)2025/2551、実施規則(EU)2025/2546第2条から第4条、欧州委員会の認定状況表(2026年10月21日)、ESYD、Accredia、Swedacの登録簿(2026年10月13日)、マークアップ:実施規則(EU)2025/2621(実施規則(EU)2026/1740で置換) · 2026年10月26日時点
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検証機関は必要ですか?

- 検証機関:デフォルト値 不要; 実排出量 認定検証機関による検証が必須

- 排出量の数値:デフォルト値 CNコードごとの国別平均値; 実排出量 施設自身の実データ

- マークアップ:デフォルト値 2026年10%、2027年20%、2028年から30%(肥料は1%); 実排出量 なし

CBAM検証機関を認定する機関

検証機関の所在地にかかわらず、認定できるのはEU加盟国の国家認定機関だけです。

- 20:申請を受け付けているEUの国家認定機関 (欧州委員会、2026年10月21日)

- 7:うちEU域外の検証機関の申請も受け付ける機関 (欧州委員会、2026年10月21日)

- 5:認定が確認できる検証機関 (ESYD、Accredia、Swedacによる認定、2026年10月13日時点)

2026年10月23日時点で、欧州委員会の認定検証機関リストは未公表です。

契約前に確認する3つのこと

1. 認定範囲が貴社の製品を含む:認定範囲の付属書を確認:11の活動グループ(委任規則(EU)2025/2551付属書I)

2. 検証するデータから独立している:助言業務と検証を分けていること

3. 施設を訪問できる:初年度は実地での現地訪問。バーチャル訪問や訪問の免除はその後、条件を満たす場合に限る(実施規則(EU)2025/2546第2条から第4条)

早めに手配を

- 今すぐ:検証機関を手配する。現地訪問と報告書の作成には数か月かかります

- 2027年1月から:CBAM登録簿で検証報告書を発行

- 2027年9月30日:最初のCBAM申告書の期限。2026年に輸入したすべての製品が対象

日本の輸出品目ごとに必要な活動グループと対応できる認定検証機関

日本からの主な輸出品目である鉄鋼製品とアルミニウム製品は5つの認定検証機関すべての認定範囲に含まれますが、粗鋼、アルミ塊、硝酸では4つに減ります。

次の表は、日本の輸出品目ごとに、必要となる主な活動グループと、2026年10月13日時点で認定範囲に含む検証機関を示しています(認定範囲は前掲の表、金額はEurostat Comext、2025年)。

日本の輸出品目(CNコード) 主な活動グループ 2025年のEU輸入額 認定範囲に含む検証機関
熱延鋼板(CNコード 7208)、冷延鋼板(7209)、電磁鋼板を含む合金鋼板(7225)、ステンレス鋼板(7220) VIII 第72類の完成品で8億810万ユーロ 5機関すべて
ねじ、ボルト(CNコード 7318)、継目無鋼管(7304) VIII 第73類の製品で4億2,580万ユーロ 5機関すべて
アルミ板(CNコード 7606)、アルミ箔(7607) VIII アルミニウム製品で1億9,280万ユーロ 5機関すべて
粗鋼と半製品(CNコード 7207など) V 730万ユーロ EmiCert、Bureau Veritas Italia、RINA、Intertek(SGS ICS Italiaは対象外)
アルミ塊(CNコード 7601) VII 210万ユーロ EmiCert、Bureau Veritas Italia、RINA、Intertek(SGS ICS Italiaは対象外)
セメント(第25類) I、LII 480万ユーロ 5機関すべて
肥料(混合肥料、CNコード 3105が中心) IV、LII(硝酸の工程ではIII) 肥料全体で250万ユーロ IVとLIIは5機関すべて、IIIはEmiCert、Bureau Veritas Italia、RINA、Intertek(SGS ICS Italiaは対象外)

高炉・転炉法(BF-BOF)の一貫製鉄所では、熱延鋼板の体化排出量に、同じ施設で生産した前駆体(粗鋼など)の排出量も含まれます。製品が属するグループVIIIだけでなく、前駆体の工程が認定範囲でどう扱われるかも、契約前に検証機関に確認してください。

鉄鋼製品とアルミニウム製品は付属書IIの製品で、間接排出量は算定に含まれません(凝結させた鉄鉱石、CNコード 2601 12 00を除く)。間接排出量のグループLIIが必要になるのは、日本からの輸出では主にセメントと肥料です。製品ごとの算定方法は鉄鋼部門ガイドとアルミニウム部門ガイドにあります。


国別のCBAM検証機関の認定状況

2026年10月21日付の欧州委員会の状況表では、24の国家認定機関がCBAM検証機関の認定を行うことに同意し、そのうち20が申請を受け付けています。

次の表は、CBAM検証機関の認定に同意したすべての国家認定機関を、欧州委員会の「State-of-play CBAM accreditation」(2026年10月21日、24機関)と欧州認定協力機構の一覧で照合したものです。右端の列は、日本の検証機関のようなEU域外の機関からの申請を受け付けるかどうかを示しています。

国 国家認定機関 申請の受付(2026年10月21日の状況表) 域外の検証機関の受付
オーストリア AA 受付中 なし
ベルギー BELAC 受付中 なし
ブルガリア BAS 受付中 なし
クロアチア HAA 受付中(2026年10月21日版で新たに準備完了) なし
チェコ CAI 未開始 なし
デンマーク DANAK 受付中 なし
フィンランド FINAS 受付中 なし
フランス COFRAC 受付中 受付中
ドイツ DAkkS 受付中 なし
ギリシャ ESYD 受付中(EmiCertを認定、認定範囲の付属書は2026年9月14日付) 受付中
ハンガリー NAH 未開始 なし
イタリア Accredia 受付中(Bureau Veritas Italia、RINA Services、SGS ICS Italiaを認定、2026年9月28日の決定) 受付中
ラトビア LATAK 受付中 なし
リトアニア LA 受付中 なし
ルクセンブルク ILNAS 受付中 なし
オランダ RvA 受付中 受付中(トルコのTÜRKAKとの協定)
ノルウェー NA 「N/A」と記載 なし
ポーランド PCA 受付中 受付中
ポルトガル IPAC 受付中 なし
ルーマニア RENAR 未開始(2026年10月の予定とされていたが、2026年10月21日時点で未準備) なし
スロバキア SNAS 受付中(2026年10月20日に受付開始、域外の申請者を含む) 受付中
スロベニア SA 受付中(2026年10月21日版で新たに準備完了) なし
スペイン ENAC 受付中 なし
スウェーデン Swedac 受付中(2026年10月13日にIntertek Certification ABを認定) 受付中(ウクライナのNAAU、英国のUKASとの協定の記載)

2026年10月21日の状況表には、CBAMの認定を行うことに同意していない加盟国として、キプロス(CYS-CYSAB)、エストニア(EAC)、アイルランド(INAB)、マルタ(NAB-MALTA)の4か国も記載されています。アイスランドは表に載っていません。

これらの国の輸入者や、これらの国を通じて輸入する場合も、CBAMの義務は免除されません。その国の国家認定機関が現時点で検証機関を認定できないというだけで、申告者は別の加盟国の国家認定機関が認定した検証機関を使うことになります。


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CBAM検証機関の申請を受け付けている国家認定機関

2026年10月21日付の欧州委員会の状況表では、20の国家認定機関がCBAM検証機関の認定申請を受け付ける準備を終えています(2026年10月7日は18、9月29日は16)。

2026年10月7日以降に加わったのはクロアチアのHAAとスロベニアのSAです。スロバキアのSNASは2026年10月7日版の状況表で準備完了とされ、SNAS自身は2026年10月20日に申請の受付を始めました。20の国家認定機関は次のとおりです。

  1. AA(オーストリア)
  2. BELAC(ベルギー)
  3. BAS(ブルガリア)
  4. HAA(クロアチア)
  5. DANAK(デンマーク)
  6. FINAS(フィンランド)
  7. COFRAC(フランス)
  8. DAkkS(ドイツ)
  9. ESYD(ギリシャ)
  10. Accredia(イタリア)
  11. LATAK(ラトビア)
  12. LA(リトアニア)
  13. ILNAS(ルクセンブルク)
  14. RvA(オランダ)
  15. PCA(ポーランド)
  16. IPAC(ポルトガル)
  17. SNAS(スロバキア)
  18. SA(スロベニア)
  19. ENAC(スペイン)
  20. Swedac(スウェーデン)

2026年10月の予定とされていたルーマニアのRENARは、2026年10月21日時点でまだ準備完了になっていません。

CBAM検証機関を目指す機関は、欧州委員会ではなく、これらの国家認定機関のいずれかに直接申請します(規則(EU)2023/956第18条)。規則(EU)2018/2067に基づくEU排出量取引制度(EU ETS)の検証機関としての認定をすでに持つ機関は有利です。委任規則(EU)2025/2551第4条と付属書Iは、申請者のEU ETSの認定範囲を考慮するよう国家認定機関に求めており、EU ETSの検証市場から最初のCBAM認定検証機関が出ると広く見込まれているのはこのためです。


日本の検証機関はCBAMの認定を受けられますか

受けられますが、申請先はEU域外の検証機関を受け付ける7つの国家認定機関のいずれかで、日本適合性認定協会(JAB)を含む日本の認定機関はCBAM検証機関を認定できません。

CBAM検証機関を認定できるのは、EU加盟国の国家認定機関だけです(委任規則(EU)2025/2551、EN ISO/IEC 17029:2019)。2026年10月21日の状況表は、域外の検証機関の認定に同意した7機関として、フランスのCOFRAC、ギリシャのESYD、イタリアのAccredia、オランダのRvA、ポーランドのPCA、スロバキアのSNAS、スウェーデンのSwedacを挙げています。

この経路は、日本、中国、トルコ、インドなど、いずれ現地のCBAM検証機関を必要とする輸出国の施設にとって重要です。7機関はすべて域外からの申請を受け付けており、ESYDとSNASは2026年9月29日以降に加わりました。

2つの記載に注意が必要です。RvAの欄には「Agreement with TK's TURKAK」、Swedacの欄には「Agreement with UA's NAAU & UK UKAS」とあり、トルコ、ウクライナ、英国の認定機関の名前が挙がっています。状況表には協定の内容が書かれていないため、Swedacが確認するまでは、Swedacの記載を英国からの申請経路があるという意味に解釈しないでください。

Swedacは「スウェーデン、ウクライナ、英国からの申請を優先している」としています(2026年10月13日確認)。日本の検証機関が申請先を選ぶ際は、各国家認定機関の受付状況と審査の順番を事前に確認する必要があります。

欧州認定協力機構は2026年10月5日、EA-6/05 INFを公表しました。欧州経済領域(EEA)の認定機関が、検証機関の所在国の認定機関と協力する方法を説明した8ページの資料で、現地の認定機関に審査業務を委託する方法と、現地の認定機関の審査員を使う方法の2つを挙げています。手続きの言語はEEAの認定機関の言語または英語で、認定するのはあくまでEEAの認定機関です。

当サイトが確認した資料には、日本の認定機関がこの協力に加わるかどうかの記載はありません。経済産業省は2025年5月の「CBAMへの対応に関する委員会」の資料で、EUに求める論点の一つとして、EU域外の認定機関の活用を挙げています。

日本語の資料の数字は古くなっている場合があります。JETROの2026年9月18日の記事は、認定を行う国家認定機関を14、域外の申請を受け付ける機関を5と紹介していましたが、2026年10月21日の欧州委員会の状況表では、認定に同意した機関が24、申請受付の準備を終えた機関が20、域外の申請を受け付ける機関が7です。

これまでに確認できた5件は、いずれもEUに設立された機関です。域外の検証機関がこの経路で認定されるまで、日本の施設は、初回の検証期間に必要な現地訪問のために来日するEUの検証機関に頼ることになります。


最初のCBAM認定検証機関はいつ登場しましたか

最初の5件は、EmiCert(ESYD、認定範囲の付属書は2026年9月14日付)、Bureau Veritas Italia、RINA Services、SGS ICS Italia(Accredia、2026年9月28日の決定)、Intertek Certification AB(Swedac、2026年10月13日)で、いずれもすでに確認できます。

いずれも、欧州委員会が見込んでいた「2026年9月頃」か、その直後の認定です。2026年10月23日時点で欧州委員会の公式リストは公表されておらず、国家認定機関の文書だけが公式な記録です。

この時期には、混同しやすい3つの手続きが近い日付で並んでいます。

  • CBAM検証機関の認定:委任規則(EU)2025/2551の基準を満たした検証機関に、国家認定機関が与えます
  • CBAM登録簿への登録:規則(EU)2025/2083(CBAM簡素化規則)が挿入した規則(EU)2023/956第10a条第1項に基づき、2026年9月1日に始まりました。検証機関はEUログイン(EU Login)のアカウントを作成し、CBAM登録簿(英語)で管轄当局に登録を申請します。2026年8月24日の欧州委員会のガイダンスでは、認定から2か月以内に申請することとされています
  • 認定検証機関によるCBAM登録簿の実務アクセス:DG TAXUDは2026年7月31日のフォローアップ資料で、開始日を「早くとも2026年9月30日」としていました。その日を過ぎた現在、アクセスは2026年9月30日から可能となっています

全体の流れを決めるのは、もう1つの日付です。欧州委員会の日程では、認定検証機関がCBAM登録簿で最初の検証報告書を発行するのは2027年1月からです。

DG TAXUDは2026年8月下旬までに、そのための書類を整えました。欧州委員会は2026年7月16日、EU ETSの検証機関を含む申請者向けにウェビナー「Become a CBAM verifier」を開き、2026年7月31日に録画とスライドを含むフォローアップ資料を公表して、登録の順序と9月30日からのアクセス開始を確認しました。

2026年8月28日の手順書は、検証機関のCBAM登録簿へのアクセスを2段階に分けています。第1段階はEU Accessを通じた技術的なアクセスの申請で、欧州委員会が承認します。第2段階はCBAM登録簿のO3CIモジュールでの登録申請で、検証機関が認定を受けた加盟国の管轄当局が決定します。

経緯の詳細は、検証機関の認定に関するウェビナーと検証ページの記事(英語)、9月の登録開始の記事(英語)、2026年9月のCBAMカレンダー(英語)にあります。

2026年10月13日時点でCBAMの認定が確認できる国家認定機関は、ESYD、Accredia、Swedacの3つです。欧州委員会の公式リストが公表されるか、新たな認定が確認された時点で、本ページを更新します。


公式リストの公表前に検証機関を選ぶ方法

契約から初回の現地訪問までのCBAMの検証には数か月かかるため、欧州委員会の公式リストを待たずに、今から候補の検証機関との協議を始めることをお勧めします。

まず候補に挙がるのは、EU ETSの検証機関としての認定をすでに持つ機関です。EU ETSの認定範囲はCBAMの算定方法に最も近く、現行のルールではCBAMの認定を最も早く得られる経路でもあるからです。日本の輸出者向けの手順は輸出者のためのCBAM検証にまとめています。

キャプション:検証機関を選ぶ際の3つの確認事項を1枚にまとめた要約図です(図中の文字は英語)。

有力候補はEU ETSの認定を持つ検証機関

規則(EU)2018/2067に基づくEU ETSの検証機関としての認定をすでに持つ機関は、国家認定機関がその範囲をCBAMの基準に照らして考慮するため、早い段階でCBAMの認定を受ける可能性が最も高い候補です。

候補の機関には、CBAMの認定を申請したか、どの国家認定機関に申請したか、認定の見込み時期はいつかを直接尋ねてください。この3点に具体的に答えられない機関は、認定の取得はまだ先と考えられます。

コンサルティングと検証は別の機関に依頼してください。排出量データの作成を支援した機関は、独立性の観点から、同じデータの検証に制限を受けます。CBAMコンサルタントの一覧(英語)には22社が載っており、そのうち4社(DNV、Bureau Veritas、TÜV Rheinland、GUTcert)が検証機関系のグループです。日本の輸出者を支援する事業者は日本向けCBAMコンサルタントにまとめています。

候補の検証機関に今確認すべきこと

正式な認定の前に検証機関と契約する場合は、次の5点を確認する必要があります。

  1. CBAMの認定申請を、前掲の国家認定機関のいずれかに提出済みであること
  2. 貴社の施設がある国と、製品の活動グループ(一貫製鉄所では前駆体の工程を含む)が対象に含まれること
  3. EU ETSの認定範囲の有無と、それがCBAMの算定方法にどう対応するか
  4. 初回の検証期間に必要な現地訪問の費用と日程(日本の施設への渡航を含む)
  5. 日本の排出量取引制度(GX-ETS)の登録確認機関やGXリーグの登録検証機関としての資格を、CBAMの認定と混同していないこと

現地訪問のルールは実施規則(EU)2025/2546第2条から第4条に定められています。施設が初めて検証を受ける年は、現地訪問が必須です。バーチャル訪問が認められるのは、直前の報告期間に現地訪問を行い、その後に重要な変更がない場合に限られます。訪問自体を省略するには、過去2回の報告期間に現地訪問を受けている必要があります。

また第4条は、事業者が管理できない重大かつ異常で予見できない事情により現地訪問ができない場合に、バーチャル訪問を認めています。

検証費用は、検証事業者の市場推計で生産施設1か所当たり5,000ユーロから5万ユーロです。欧州委員会は料金の数値を公表しておらず、実際の見積もりは施設の複雑さ、渡航の有無、検証機関によって変わります。

費用の目安と輸入者向けの検証の手順はCBAM検証機関の探し方(英語)で解説しています。検証済みデータを申告に使う認可CBAM申告者(英語)の要件と、提出期限が2027年9月30日のCBAM申告書(英語)については、それぞれのページをご覧ください。検証済みデータをEUの買い手と共有する方法はCBAM登録簿内の事業者用ポータル(O3CI)で説明しています。

日本の国内制度の検証機関とCBAM検証機関の違い

GX-ETSの登録確認機関やGXリーグの登録検証機関は日本の国内制度の役割で、CBAMの検証資格にはなりません。

3つの役割の違いは次の表のとおりです。

役割 制度 認定・登録する機関 CBAMの検証
CBAM認定検証機関 EU CBAM(規則(EU)2023/956第8条、第18条) EU加盟国の国家認定機関(委任規則(EU)2025/2551、活動グループごと) できる(認定された活動グループに限る)
登録確認機関 排出量取引制度(GX-ETS) 経済産業省が一覧を公表 できない
登録検証機関 GXリーグ GXリーグの制度 できない

JETROの2026年10月27日の記事は、日本で活動する外資系の検証機関6社を紹介し、うち3社がプレ検証(事前検証)を提供していること、多くがGXリーグの登録検証機関であることを伝えています。これらの資格はCBAMの認定とは別のものです。CBAMの検証を依頼する際は、EU加盟国の国家認定機関が発行した認定範囲の付属書で、認定の有無と範囲を確認してください。


CBAM検証機関の認定に関するよくある質問

最初のCBAM認定検証機関はどこですか

ギリシャのアテネを拠点とし、2025年からCTI Groupに属する温室効果ガスの検証機関EmiCert S.A.が、確認できる最も早い認定を受けています。ギリシャの国家認定機関ESYDが発行した認定証No. 874-9の認定範囲の付属書は2026年9月14日付で、11の活動グループすべてを含んでいます。EmiCertは2026年9月23日に認定を発表し、世界初のCBAM認定検証機関と説明しています。

2026年10月13日時点で、ほかにBureau Veritas Italia、RINA Services、SGS ICS Italia(Accredia、2026年9月28日の決定)とIntertek Certification AB(Swedac、2026年10月13日)の4件が確認できます。欧州委員会の公式の認定検証機関リストはまだ公表されていません。

CBAM検証機関の認定とCBAM登録簿への登録はどう違いますか

認定は、検証機関が委任規則(EU)2025/2551の技術的な基準を満たすことを国家認定機関が確認するものです。登録は、CBAM登録簿(英語)を通じて管轄当局に対して行う別の手続きです。登録は規則(EU)2025/2083に基づき2026年9月1日に始まり、2026年8月24日の欧州委員会のガイダンスでは、認定から2か月以内に申請することとされています。

登録は、欧州委員会が2026年8月28日に公表した2段階の手順に従います。まずEU Accessを通じた技術的なアクセスを欧州委員会が承認し、次にO3CIモジュールでの登録申請について、認定を受けた加盟国の管轄当局が決定します。認定検証機関の実務アクセスは2026年9月30日から可能です。ボトルネックは依然として認定の段階にあり、本ページはその状況を追跡しています。

認定検証機関の公式リストは公表されますか

公表されます。欧州委員会は、認定検証機関のリストをCBAM検証のページで公表するとしています。2026年10月23日時点でリストはまだ公表されていませんが、3つの国家認定機関が認定した5つの検証機関が確認できます:EmiCert(ESYD)、Bureau Veritas Italia、RINA Services、SGS ICS Italia(Accredia)、Intertek Certification AB(Swedac)です。

日本や英国、トルコの検証機関はCBAMの認定検証機関になれますか

なれます。EU域外の検証機関を受け付ける国家認定機関を通じて認定を受けます。24の国家認定機関のうち7つがEU域外に設立された検証機関の認定に同意し、2026年10月21日の欧州委員会の状況表では7つすべてが域外からの申請を受け付けています:COFRAC(フランス)、ESYD(ギリシャ)、Accredia(イタリア)、RvA(オランダ)、PCA(ポーランド)、SNAS(スロバキア)、Swedac(スウェーデン)です。

日本、英国、トルコなどの検証機関は、自国の認定制度ではなくこの経路を使います。RvAはトルコのTÜRKAKとの協定、SwedacはウクライナのNAAU、英国のUKASとの協定を記載しています。英国CBAMはEU CBAMとは別の税制度で、独自の検証機関の認定制度があります。詳しくは英国CBAMの検証機関(英語)のページで追跡しています。

検証機関の認定は2027年9月30日の申告期限に影響しますか

期限そのものには影響しませんが、実排出量のデータを使うための実務上の準備期間を左右します。2026暦年の輸入を対象とする最初のCBAM申告書の期限は2027年9月30日で(規則(EU)2023/956第6条第1項)、申告書に記載する実排出量のデータは認定検証機関の検証を受けている必要があります(第8条第1項)。

すでに5つの検証機関の認定が確認でき、CBAM登録簿への登録は2026年9月1日から、実務アクセスは2026年9月30日から可能になっています。デフォルト値ではなく実排出量を使う予定の輸入者と日本の施設には、2026年11月4日時点で、検証機関との契約、データ収集、必須の現地訪問を期限までに終えるための期間が約11か月残っています。

CBAMの認定に取り組んでいないEU加盟国はどこですか

2026年10月21日の欧州委員会の状況表では、キプロス、エストニア、アイルランド、マルタの国家認定機関がCBAMの認定の提供に同意していないと記載されており、アイスランドは表に載っていません。これらの国の輸入者や、これらの国を通じて輸入する場合もCBAMの義務は免除されず、状況表で準備完了とされた20の国家認定機関のいずれかが認定した検証機関を使います。

GX-ETSの登録確認機関はCBAMの検証ができますか

できません。GX-ETSの登録確認機関とGXリーグの登録検証機関は日本の国内制度の役割です。CBAMの検証ができるのは、EU加盟国の国家認定機関が委任規則(EU)2025/2551に基づき、活動グループごとに認定した法人だけです。日本の検証機関がCBAMの認定を得るには、域外の申請を受け付ける7つの国家認定機関のいずれかに申請します。

デフォルト値で申告する場合も検証機関は必要ですか

必要ありません。検証が必要なのは、体化排出量を実排出量で算定する場合だけです(規則(EU)2023/956第8条第1項)。ただしデフォルト値には2026年に10%、2027年に20%、2028年から30%のマークアップが加わり(肥料は各年1%)、ベンチマークを上回る排出量は全額がCBAM証書の対象です。日本のデフォルト値と他国との比較はCBAMのデフォルト値をご覧ください。


データ出典:規則 (EU) 2023/956 · 規則 (EU) 2025/2083(オムニバス)· 実施規則 2025/2621 · EEX経由のEU ETSデータ。法的助言ではありません。