CBAM対象製品一覧(2026年):6部門42項目の全CNコードと日本の主な輸出品

EU CBAMの対象製品は付属書Iの42項目、6部門です。

このページの内容

概要

EU炭素国境調整措置(CBAM)の対象製品は、2026年時点で6部門、規則(EU)2023/956付属書Iに掲げる42項目のCNコードです。

根拠は「炭素国境調整メカニズム(CBAM)を規定する、2023年5月10日の欧州議会および理事会規則(EU)2023/956」の付属書Iで、本格実施期間が始まった2026年1月1日から全面的に適用されています(JETROや欧州委員会の和訳では「炭素国境調整メカニズム」と表記)。対象の項目に当たる製品を輸入するEUの輸入者は、年間の輸入量が50トン基準を超えるとCBAMの義務を負います。

日本からEUへのCBAM対象製品(付属書Iのコード)の輸入は、2025年に14億4,820万ユーロ、85万8,614トンでした(ユーロスタット(Eurostat)Comext DS-045409、2025年(2026年10月12日抽出))。このページでは、付属書Iの全項目を部門別に示したうえで、日本の主な輸出品が該当する項目、対象外となる3つの区分、個々のCNコードが対象かどうかを確認する手順を説明します。

EU官報との照合:2026年10月12日。規則(EU)2023/956を改正した法令は規則(EU)2025/2083(CBAM簡素化規則)だけで、最新の統合版は2025年10月20日付です。付属書Iの正文はEUの公用語版だけで、日本語の公式訳はありません。このページの品目名は当サイト仮訳です。

キャプション:2026年にEU CBAMの対象となる6部門と、各部門が属するCNコードの類です。


2026年にCBAMの対象となる製品は何ですか

2026年にCBAMの対象となるのは、鉄鋼、セメント、アルミニウム、肥料、電力、水素の6部門の製品です。

規則(EU)2023/956第2条第1項は、付属書Iに掲げる製品で、第三国を原産地とし、EUの関税領域に輸入されるものにCBAMを適用します。第3条第1号は「製品」を付属書Iに掲げる製品と定義しているため、対象範囲は付属書Iに限定列挙されています。対象製品に伴う義務(認可、CBAM証書、年1回のCBAM申告書)はEU CBAMの解説で説明しています。

どの排出量を算入するかは付属書IIで決まります。付属書IIには、直接排出量だけを算入する製品として鉄鋼、アルミニウム、水素、電力が掲げられています。セメントと肥料は付属書IIにないため、生産で消費した電力による間接排出量も数えます。付属書IIに記載のない鉄鋼の1コード、凝結させた鉄鉱石(CNコード 2601 12 00)も同じ扱いです。

次の表は、6部門の付属書Iのコード、対象となる排出量、各部門の代表的な製品1つについてのデフォルト値をまとめたものです。デフォルト値は、実施規則(EU)2025/2621付属書I(実施規則(EU)2026/1740により差し替え)の最小値と最大値、「その他の国・地域」の値、日本の値です。

部門 付属書Iの類・項 直接排出量 間接排出量 代表的な製品のデフォルト値(tCO2e(CO2換算トン)/製品1トン、総排出量、マークアップ前)
鉄鋼 第72類(例外あり)、2601 12 00、第73類の13項 対象 対象外(2601 12 00を除く) CNコード 7208 10 00(熱延フラットロール製品):0.140(アゼルバイジャン)~8.230(インドネシア)、その他の国・地域4.049、日本2.100
セメント ex 2507 00 80、第25.23項の5コード 対象 対象 CNコード 2523 29 00(グレーポルトランドセメント):0.850(エチオピア)~1.490(モンゴル)、その他の国・地域1.440、日本0.890
アルミニウム 第76類の14項 対象 対象外 CNコード 7601 10 10(合金にしていない塊):0.360(37か国)~3.198(モザンビーク)、その他の国・地域2.203、日本0.360
肥料 2808 00 00、2814、2834 21 00、3102、3105(3105 60 00を除く) 対象 対象 CNコード 3102 10 19(尿素):1.250(ニュージーランド)~4.640(ホンジュラス)、その他の国・地域2.720、日本1.520
電力 2716 00 00 対象 該当なし 上記の付属書Iにはなく、実施規則(EU)2025/2621付属書IIIで国別に設定
水素 2804 10 00 対象 対象外 CNコード 2804 10 00:0.000(マリ)~26.640(中国、米国)、その他の国・地域17.740、日本14.030

体化排出量は、第31条の無償割当調整を行った後、1 CO2換算トン当たり1枚のCBAM証書で精算します。2026年第3四半期の公式価格は1 CO2換算トン当たり82.32ユーロで、2026年10月5日に第21条第1a項に基づき公表されました。デフォルト値の詳しい使い方はCBAMデフォルト値をご覧ください。


CBAM対象製品の全リスト(部門別)

CBAM対象製品のリストは付属書Iの42項目で、鉄鋼15、セメント6、アルミニウム14、肥料5、電力1、水素1です。

以下の表は、規則(EU)2025/2083による改正後の規則(EU)2023/956付属書Iを、2025年10月20日付の統合版に基づいて示しています。42は付属書Iの項目の数で、8桁のコードの数ではありません。付属書Iは次の3つの階層で項目を定めており、各項目はその下にあるすべての8桁のCNコードを含みます。

  • 類(2桁):第72類の1項目だけで、第72.01項から第72.29項のうち例外を除いたものを含みます
  • 項(4桁または6桁):7318や7303 00などで、その項の下のすべての8桁のコードを含みます
  • CNコード(8桁):2523 10 00などで、その1コードだけを含みます

EU官報の英語版は小数点にカンマを使います(「406,4 mm」)が、このページではピリオドで表記します。「前駆体/完成品」の列は、バリューチェーンにおける典型的な役割を示します。「備考」の列は実施規則(EU)2025/2547付属書Iの表1にある統合製品カテゴリで、生産者が従うモニタリング規則はこのカテゴリで決まります。

鉄鋼のCNコード

鉄鋼は付属書Iに15項目があり、類の単位で定められている唯一の部門です。

第72類は、例外で除かれない限りすべて対象です。これに第26類の鉱石1コードと第73類の13項が加わります。対象となる温室効果ガスは、すべての項目で二酸化炭素です。

CNコード 品目(付属書I、当サイト仮訳) 前駆体/完成品 備考
72 鉄鋼 両方 類全体。次の表の例外を除く。項別の内訳は後掲の表を参照
2601 12 00 凝結させた鉄鉱及びその精鉱(焼いた硫化鉄鉱を除く) 前駆体 焼結鉱やペレットなど。付属書IIにないため、このコードは間接排出量も数えます
7301 鉄鋼製の矢板(穴をあけてあるかないか、組み立てた部材から製造したものであるかないかを問わない)及び溶接した鉄鋼製の形鋼 完成品 鉄鋼製品
7302 鉄鋼製の線路建設用資材(レール、ガードレール、ラックレール、スイッチブレード、クロッシングフロッグ、ポイントロッドその他のクロッシングピース、まくら木、継目板、チェア、チェアウェッジ、ソールプレート(ベースプレート)、レールクリップ、ベッドプレート、タイその他レールの接続又は固定に専ら使用する資材) 完成品 鉄鋼製品
7303 00 鋳鉄製の管及び中空の形材 完成品 鉄鋼製品
7304 鉄(鋳鉄を除く)製又は鋼製の継目なし管及び中空の形材 完成品 鉄鋼製品
7305 その他の鉄鋼製の管(例えば、溶接し、リベットで留め又はこれに類する方法により閉じたもの)で、横断面が円形で外径が406.4mmを超えるもの 完成品 鉄鋼製品
7306 その他の鉄鋼製の管及び中空の形材(例えば、継目を開けたもの、溶接し、リベットで留め又はこれに類する方法により閉じたもの) 完成品 鉄鋼製品
7307 鉄鋼製の管用継手(例えば、カップリング、エルボー、スリーブ) 完成品 鉄鋼製品
7308 鉄鋼製の構造物(第94.06項のプレハブ建築物を除く)及びその部分品(例えば、橋、橋げた、水門、塔、格子柱、屋根、屋根組み、戸、窓、それらの枠、戸用敷居、シャッター、手すり、柱)並びに構造物用に加工した鉄鋼製の板、棒、形材、管その他これらに類する物品 完成品 鉄鋼製品
7309 00 鉄鋼製の貯蔵タンク、おけその他これらに類する容器(圧縮ガス用又は液化ガス用のものを除く。容積が300リットルを超えるもので、内張り又は断熱の有無を問わないが、機械装置又は加熱用若しくは冷却用の装置を有しないもの) 完成品 鉄鋼製品
7310 鉄鋼製のタンク、たる、ドラム、缶、箱その他これらに類する容器(圧縮ガス用又は液化ガス用のものを除く。容積が300リットル以下のもので、内張り又は断熱の有無を問わないが、機械装置又は加熱用若しくは冷却用の装置を有しないもの) 完成品 鉄鋼製品
7311 00 鉄鋼製の圧縮ガス用又は液化ガス用の容器 完成品 鉄鋼製品
7318 鉄鋼製のねじ、ボルト、ナット、コーチスクリュー、スクリューフック、リベット、コッター、コッターピン、座金(ばね座金を含む)その他これらに類する製品 完成品 鉄鋼製品
7326 その他の鉄鋼製品 完成品 鉄鋼製品

付属書Iは、第72類から10のコード群を除外しています。内訳は、第72.02項の合金鉄9項目と、スクラップの第72.04項です。例外は次の表のとおりです。

第72類から除かれるCNコード 品目(付属書I、当サイト仮訳)
7202 2 フェロシリコン
7202 30 00 フェロシリコマンガン
7202 50 00 フェロシリコクロム
7202 70 00 フェロモリブデン
7202 80 00 フェロタングステン及びフェロシリコタングステン
7202 91 00 フェロチタン及びフェロシリコチタン
7202 92 00 フェロバナジウム
7202 93 00 フェロニオブ
7202 99 その他:7202 99 10(フェロホスホル)、7202 99 30(フェロシリコマグネシウム)、7202 99 80(その他)
7204 鉄鋼のくず、再溶解用のくずインゴット

例外を除いた第72類には、対象となる項が28あります。付属書Iは項を1つずつ記載していないため、次の内訳は実施規則(EU)2025/2547付属書Iの表1の項の記述によります。第72.02項で対象に残る合金鉄は、フェロマンガン、フェロクロム、フェロニッケルの3つだけです。

CNコード 品目(実施規則2025/2547表1、当サイト仮訳) 前駆体/完成品 備考
7201 銑鉄及びスピーゲルアイゼン(ピッグ、ブロックその他の一次形状のもの) 前駆体 銑鉄
7202 1 フェロマンガン 前駆体 FeMn
7202 4 フェロクロム 前駆体 FeCr
7202 6 フェロニッケル 前駆体 FeNi
7203 鉄鉱石の直接還元によって得た鉄鋼製品その他の海綿状の鉄鋼製品 前駆体 直接還元鉄(DRI)
7205 銑鉄、スピーゲルアイゼン又は鉄鋼の粒及び粉(銑鉄のカテゴリーに含まれないもの) 完成品 鉄鋼製品。表1は一部の7205の製品を銑鉄にも分類しています
7206 鉄及び非合金鋼(インゴットその他の一次形状のもの。第72.03項の鉄を除く) 前駆体 粗鋼
7207 鉄又は非合金鋼の半製品 前駆体 粗鋼
7208 鉄又は非合金鋼のフラットロール製品(幅600mm以上、熱間圧延、クラッド・めっき・被覆なし) 完成品 鉄鋼製品
7209 鉄又は非合金鋼のフラットロール製品(幅600mm以上、冷間圧延、クラッド・めっき・被覆なし) 完成品 鉄鋼製品
7210 鉄又は非合金鋼のフラットロール製品(幅600mm以上、クラッド・めっき・被覆したもの) 完成品 鉄鋼製品
7211 鉄又は非合金鋼のフラットロール製品(幅600mm未満、クラッド・めっき・被覆なし) 完成品 鉄鋼製品
7212 鉄又は非合金鋼のフラットロール製品(幅600mm未満、クラッド・めっき・被覆したもの) 完成品 鉄鋼製品
7213 鉄又は非合金鋼の棒(熱間圧延をしたもので、不規則に巻いたもの) 完成品 鉄鋼製品
7214 鉄又は非合金鋼のその他の棒(鍛造、熱間圧延、熱間引抜き又は熱間押出しをしたものに限る。圧延後ねじったものを含む) 完成品 鉄鋼製品
7215 鉄又は非合金鋼のその他の棒 完成品 鉄鋼製品
7216 鉄又は非合金鋼の形鋼 完成品 鉄鋼製品
7217 鉄又は非合金鋼の線 完成品 鉄鋼製品
7218 ステンレス鋼(インゴットその他の一次形状のもの)及びステンレス鋼の半製品 前駆体 粗鋼
7219 ステンレス鋼のフラットロール製品(幅600mm以上) 完成品 鉄鋼製品
7220 ステンレス鋼のフラットロール製品(幅600mm未満) 完成品 鉄鋼製品
7221 ステンレス鋼の棒(熱間圧延をしたもので、不規則に巻いたもの) 完成品 鉄鋼製品
7222 ステンレス鋼のその他の棒及びステンレス鋼の形鋼 完成品 鉄鋼製品
7223 ステンレス鋼の線 完成品 鉄鋼製品
7224 その他の合金鋼(インゴットその他の一次形状のもの)及びその他の合金鋼の半製品 前駆体 粗鋼
7225 その他の合金鋼のフラットロール製品(幅600mm以上) 完成品 鉄鋼製品
7226 その他の合金鋼のフラットロール製品(幅600mm未満) 完成品 鉄鋼製品
7227 その他の合金鋼の棒(熱間圧延をしたもので、不規則に巻いたもの) 完成品 鉄鋼製品
7228 その他の合金鋼のその他の棒、その他の合金鋼の形鋼、合金鋼又は非合金鋼の中空ドリル棒 完成品 鉄鋼製品
7229 その他の合金鋼の線 完成品 鉄鋼製品

ほとんどの項は、さらに8桁のCNコードに細分されます。CNコード 7208 51 20など特定のコードを確認するには、CBAM CNコード検索に入力すると、部門とそのコードのデフォルト値が表示されます。鉄鋼の8桁のコードと日本からの輸入額はCBAM 鉄鋼のCNコードにまとめています。

セメントのCNコード

セメントは付属書Iに6項目があり、付属書IIに含まれないため、直接排出量に加えて間接排出量も対象になります。

付属書IIに含まれない部門は、セメントと肥料の2つです。セメントは、規則(EU)2025/2083で項目が変わった唯一の部門でもあります。カオリン質粘土のコードに「ex」が付き、焼成粘土に限定されました。対象となる温室効果ガスは、すべての項目で二酸化炭素です。

CNコード 品目(付属書I、当サイト仮訳) 前駆体/完成品 備考
ex 2507 00 80 その他のカオリン質粘土(焼成していないカオリン質粘土を除く) 前駆体 焼成粘土。焼成していないカオリン質粘土は規則(EU)2025/2083で対象外になりました
2523 10 00 セメントクリンカー 前駆体 セメントクリンカー
2523 21 00 白色ポルトランドセメント(人工的に着色してあるかないかを問わない) 完成品 セメント
2523 29 00 その他のポルトランドセメント 完成品 セメント
2523 30 00 アルミナセメント 完成品 アルミナセメント
2523 90 00 その他の水硬性セメント 完成品 セメント

アルミニウムのCNコード

アルミニウムは付属書Iに14項目があり、二酸化炭素に加えてパーフルオロカーボン(PFC)も対象となる唯一の部門です。

すべての項目の温室効果ガスの欄に「二酸化炭素及びパーフルオロカーボン」と記載されています。第76類のうち、第76.02項(アルミニウムのくず)と第76.15項(食卓用品、台所用品その他の家庭用品)の2項はリストにありません。

CNコード 品目(付属書I、当サイト仮訳) 前駆体/完成品 備考
7601 アルミニウムの塊 前駆体 アルミニウムの塊
7603 アルミニウムの粉及びフレーク 完成品 アルミニウム製品
7604 アルミニウムの棒及び形材 完成品 アルミニウム製品
7605 アルミニウムの線 完成品 アルミニウム製品
7606 アルミニウムの板及び帯(厚さが0.2mmを超えるもの) 完成品 アルミニウム製品
7607 アルミニウムのはく(印刷してあるかないか、紙、板紙、プラスチックその他これらに類する裏張り材料により裏張りしてあるかないかを問わないものとし、厚さ(裏張り材料の厚さを除く)が0.2mm以下のもの) 完成品 アルミニウム製品
7608 アルミニウム製の管 完成品 アルミニウム製品
7609 00 00 アルミニウム製の管用継手(例えば、カップリング、エルボー、スリーブ) 完成品 アルミニウム製品
7610 アルミニウム製の構造物(第94.06項のプレハブ建築物を除く)及びその部分品(例えば、橋、橋げた、塔、格子柱、屋根、屋根組み、戸、窓、それらの枠、戸用敷居、手すり、柱)並びに構造物用に加工したアルミニウムの板、棒、形材、管その他これらに類する物品 完成品 アルミニウム製品
7611 00 00 アルミニウム製の貯蔵タンク、おけその他これらに類する容器(圧縮ガス用又は液化ガス用のものを除く。容積が300リットルを超えるもので、内張り又は断熱の有無を問わないが、機械装置又は加熱用若しくは冷却用の装置を有しないもの) 完成品 アルミニウム製品
7612 アルミニウム製のたる、ドラム、缶、箱その他これらに類する容器(硬質又は軟質の筒形容器を含み、圧縮ガス用又は液化ガス用のものを除く。容積が300リットル以下のもので、内張り又は断熱の有無を問わないが、機械装置又は加熱用若しくは冷却用の装置を有しないもの) 完成品 アルミニウム製品
7613 00 00 アルミニウム製の圧縮ガス用又は液化ガス用の容器 完成品 アルミニウム製品
7614 アルミニウム製のより線、ケーブル、組ひもその他これらに類する物品(電気絶縁をしたものを除く) 完成品 アルミニウム製品
7616 その他のアルミニウム製品 完成品 アルミニウム製品

肥料のCNコード

肥料は付属書Iに5項目があり、二酸化炭素に加えて一酸化二窒素(N2O)も対象となる唯一の部門です。

5項目のうち4項目は両方のガスが対象で、アンモニアだけは二酸化炭素のみです。5項目すべてで間接排出量も数えます。第31.05項からは1コードが除かれています。

CNコード 品目(付属書I、当サイト仮訳) 前駆体/完成品 備考
2808 00 00 硝酸及び硫硝酸 前駆体 硝酸。二酸化炭素と一酸化二窒素
2814 アンモニア(無水のもの及び水溶液) 前駆体 アンモニア。二酸化炭素のみ
2834 21 00 硝酸カリウム 完成品 混合肥料。二酸化炭素と一酸化二窒素
3102 窒素肥料(鉱物性肥料及び化学肥料に限る) 完成品 尿素(3102 10)は独自のカテゴリーで前駆体にもなります。その他の3102のコードは混合肥料
3105 肥料成分(窒素、りん及びカリウム)のうち2以上を含有する鉱物性肥料及び化学肥料、その他の肥料並びにこの類の物品をタブレット状その他これに類する形状にし又は総重量が10kg以下の包装にしたもの 完成品 混合肥料。ただし3105 60 00(肥料成分のうちりん及びカリウムの2を含有する鉱物性肥料及び化学肥料)を除きます

電力のCNコード

電力は付属書Iに1項目があり、トンではなくメガワット時(MWh)で申告する唯一の製品です。

第2a条第4項により、電力には50トン基準による免除が適用されないため、輸入量にかかわらず対象になります。

CNコード 品目(付属書I、当サイト仮訳) 前駆体/完成品 備考
2716 00 00 電気エネルギー 該当なし 電力。二酸化炭素

水素のCNコード

水素は付属書Iに1項目があり、付属書Iの「化学品」の見出しの下に記載された唯一の製品です。

第2a条第4項は、電力と同じく水素も50トン基準による免除から除いています。水素はアンモニアや直接還元鉄の原料でもあるため、前駆体に分類されます。

CNコード 品目(付属書I、当サイト仮訳) 前駆体/完成品 備考
2804 10 00 水素 前駆体 水素。二酸化炭素。直接排出量のみ

CBAMニュースレター(英語)

英語のニュースレターです。CBAM証書の価格アラートと重要な規制の変更など、CBAMに関する最新情報を毎週お届けします。スパムは送りません。配信はいつでも停止できます。

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日本の主な対EU輸出品はどの項目に当たりますか

日本からEUへのCBAM対象製品の輸入は、2025年に金額ベースで86%が鉄鋼、13.5%がアルミニウムで、ほぼすべてが第72類、第73類、第76類の項目に当たります。

鉄鋼(鉄鉱石を除く第72類と第73類)は12億4,589万ユーロ、80万9,223トンで、EU域外からの輸入に占める割合は金額ベース2.04%、数量ベース1.40%です(ユーロスタット(Eurostat)Comext DS-045409、2025年(2026年10月12日抽出))。アルミニウムは1億9,497万ユーロ、4万2,260トン、セメントは480万ユーロ、5,701トン、肥料は254万ユーロ、1,431トンでした。電力、水素、凝結させた鉄鉱石の2025年の輸入額はゼロです。

次の表は、日本からの輸入額が多い付属書I製品と、その代表的なコードの2026年のCBAM証書コストです。コストは、日本のデフォルト値にマークアップ10%を加え、無償割当調整(CBAM係数97.5%×部門横断補正係数100%×ベンチマーク)を差し引いた値に、2026年第3四半期の公式価格82.32ユーロを掛けて求めました(2026年11月4日に当サイトの計算ツールで計算)。

付属書Iの項目(CNコード) 日本からの輸入額(2025年) 数量(2025年) EU域外輸入に占める割合(金額/数量) 日本の順位(金額ベース) 代表コードと日本のデフォルト値(tCO2e/t) 2026年のコスト(製品1トン当たり)
7208 熱延フラットロール製品 2億1,673万ユーロ 34万6,721トン 3.30%/3.02% 9位 7208 51 20:2.100 80.20ユーロ
7225 その他の合金鋼のフラットロール製品(電磁鋼板を含む) 1億7,762万ユーロ 6万215トン 11.31%/4.55% 4位 7225 19 90(無方向性電磁鋼板):3.530 200.22ユーロ
7318 ねじ、ボルト、ナット類 1億7,643万ユーロ 2万1,127トン 2.68%/1.15% 10位 7318 15 42(ボルト・ねじ):2.800 144.07ユーロ
7326 その他の鉄鋼製品 1億4,382万ユーロ 1万4,720トン 1.97%/0.78% 8位 7326 90 98:2.130 73.21ユーロ
7209 冷延フラットロール製品 1億1,888万ユーロ 18万4,504トン 7.45%/7.48% 7位 7209 16 90:2.143 77.03ユーロ
7606 アルミニウムの板及び帯 1億1,364万ユーロ 3万4,692トン 2.89%/3.20% 10位 7606 12 99:1.730 144.78ユーロ
7210 めっき・被覆したフラットロール製品 9,436万ユーロ 10万6,305トン 1.77%/1.65% 11位 7210 49 00:2.130 73.21ユーロ
7304 継目なし管 5,737万ユーロ 1万204トン 4.75%/1.97% 6位 7304 19 10(ラインパイプ):2.110 80.06ユーロ
2523 90 00 その他の水硬性セメント 479万ユーロ 5,694トン 8.49%/1.12% 4位 2523 90 00 90(デフォルト値表のTARIC 10桁の細分、グレーを含むその他の水硬性セメント):0.850 23.51ユーロ

割合と順位は、Comextの同じデータからEU域外の全供給国(CBAMの適用除外の原産地を含む)に対して算出しました。コストは規則(EU)2025/2621および2025/2620の公式デフォルト値とベンチマークに基づく推計です。拘束力のある数値は貴社のCBAM申告書に記載される数値です。

表のとおり、日本は合金鋼のフラットロール製品(7225)とその他の水硬性セメント(2523 90 00)でEUへの第4位の供給国です。同じデータによると、幅600mm未満の合金鋼のフラットロール製品(7226)で第3位、ステンレス鋼のフラットロール製品(幅600mm未満、7220)と合金鋼の線(7229)でも第3位です。いずれも付属書Iの項目に含まれ、50トン基準を超える輸入者には義務が生じます。

ねじ・ボルト(7318)については、経済産業省が専用の「ねじ・ボルト等におけるEU-CBAM用算定ガイドライン 第3版」(2026年3月)を作成しています。同ガイドラインはCNコード 7318 15 42について2026年の証書数を1.750としており、上の表の計算(製品1トン当たり1.7501枚)と一致します。

合金鉄では、炭素含有量2%以下のフェロマンガン(7202 19)で日本はEUへの第4位の供給国です(297万ユーロ、2,295トン)。フェロマンガンは、付属書Iの対象に残る3つの合金鉄の1つです。


判定フロー図:貴社にCBAMは適用されるか。EUの輸入者向けの4つの質問:製品は付属書Iに掲載されているか、原産国はアイスランド、リヒテンシュタイン、ノルウェー、スイスか、電力または水素か、年間50トンを超えるか。主要な数値:輸入者ごとの年間50トン基準、2026年第3四半期のCBAM証書価格82.32ユーロ、初回のCBAM申告期限2027年9月30日、不足する証書1枚当たり100ユーロの罰金(インフレ調整あり)。
出典:規則(EU)2023/956(規則(EU)2025/2083による改正後)の第2条、第2a条、第6条、第20条、第21条、第22条、第26条、付属書IおよびIII · 2026年10月26日時点
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対象製品の確認

1. 製品は付属書Iに掲載されていますか? (鉄鋼、アルミニウム、セメント、肥料、電力、水素:CNコード別に42項目)

いいえ: これらの製品にCBAMは適用されません。

2. 原産国はアイスランド、リヒテンシュタイン、ノルウェー、スイスですか? (ビュージンゲン、ヘルゴラント、リヴィーニョ、セウタ、メリリャも同様。輸送経路ではなく非特恵原産地で判断します。)

はい: 付属書IIIによりCBAMの対象外です。

3. 電力または水素ですか?

はい: 数量にかかわらずCBAMが適用されます。

4. 年間50トンを超えますか? (輸入者・暦年ごと、全CNコード合計の正味重量)

いいえ: 適用除外です。免除は税関申告で申告してください。

貴社にCBAMが適用されます:認可CBAM申告者の資格を取得; 体化排出量に応じたCBAM証書を購入(販売開始は2027年2月1日); 2027年から、各四半期末に排出量の50%以上に相当する証書を保有; 年1回のCBAM申告書の提出と証書の納付は9月30日まで(初回は2027年、2026年の輸入分)

主要な数値

- 50 t:輸入者ごとの年間基準 (第2a条、付属書VII)

- €82.32:CBAM証書の価格(2026年第3四半期) (第21条第1a項)

- 2027年9月30日:初回のCBAM申告期限 (2026年の輸入分)

- €100:不足する証書1枚当たりの罰金 (インフレ調整あり、第26条第1項)

CBAMの対象外となる製品はどれですか

2026年にCBAMの対象外となる製品は、50トン基準以下の製品、適用除外の原産国の製品、付属書Iにコードがない川下製品や完成品の3つの区分です。

最初の2つは、リストに載っている製品を義務の対象から外すものです。3つ目は、そもそもリストに載っていない製品です。3つの区分を次の表にまとめます。

区分 法的根拠 対象外となるもの
50トン基準 第2a条、付属書VII第1項 暦年の正味重量が累積50トン以下の輸入者のすべての付属書I製品。電力と水素には適用されません
適用除外の原産地 第2条第4項、付属書III第1項 4か国と5地域を原産地とする付属書I製品
リストにない製品 第2条第1項、第3条第1号、付属書I 付属書Iのどの項目にも当たらないCNコードの製品(鉄鋼やアルミニウムから作られた完成品を含みます)

この3つのほかに、適用場面の限られた除外が2つあります。第2条第3項は、軍事活動で移動または使用される製品を除外します。第2条第3a項は、加盟国または付属書IIIの国の大陸棚や排他的経済水域で発電された電力と生産された水素を除外します。

キャプション:輸入品がCBAMの対象かどうかは、3つのチェックで判定できます。

50トン基準以下の製品

第2a条により、輸入者は、輸入した付属書I製品の正味重量が暦年の累積で50トンを超えない年は、CBAMの義務を免除されます。重量は輸入者ごとにすべてのCNコードを通算して判定します。たとえば鋼管30トンとセメントクリンカー25トンを輸入すると基準を超え、その年に輸入したすべての製品に義務が生じます。免除は税関申告で申告する必要があります(第2a条第1項)。

50トン基準は、規則(EU)2025/2083により、それまでの少額貨物(150ユーロ以下)の免除に代わって導入されました。基準は輸入者単位で判定するため、日本の輸出者の出荷量が少なくても、EUの買い手の年間の合計が50トンを超えれば義務が生じます。計算方法と、基準を据え置いた2026年9月30日の欧州委員会の初回評価はCBAMの50トン基準(英語)で説明しています。

適用除外の原産国の製品

付属書III第1項に掲げる国と地域を原産地とする製品は、量にかかわらずCBAMの対象外です。適用除外は、第2条第5項が参照する非特恵原産地規則による製品の原産地で決まり、販売者、積出港、輸入者の所在地では決まりません。

付属書III第1項の9つの原産地は次のとおりです。

  • 国:アイスランド、リヒテンシュタイン、ノルウェー、スイス
  • 地域:ビュージンゲン、ヘルゴラント、リヴィーニョ、セウタ、メリリャ

スイスが除外されるのは、あくまで原産国としてです。スイスの商社を経由して販売されるトルコ産や中国産の鋼材は全面的に対象で、EUの輸入者が義務を負います。電力用の別リストである付属書III第2項には、2026年10月12日時点でどの国も記載されていません。

日本は付属書IIIに記載されておらず、日本産の付属書I製品はすべて対象です。日EU経済連携協定(EPA)で関税が撤廃された製品でも、CBAMは関税とは別の制度で、原産地は特恵ではなく非特恵の原産地規則で判定するため、義務は変わりません。日系企業がタイなど第三国の工場で生産した製品は、その国の原産品として扱われ、その国のデフォルト値が使われます。

排出量取引制度(GX-ETS)が2026年度(2026年4月から2027年3月)に義務化されても、それだけで日本産品が対象外になることはありません。第三国で実際に支払われた炭素価格は第9条に基づいて控除する仕組みがありますが、2026年11月4日時点で日本の炭素価格は認められておらず、控除に関する実施規則も案の段階で未採択です。詳しくはCBAMの炭素価格控除をご覧ください。

対象範囲に入っていない川下製品と完成品

付属書Iのどの項目にも当たらないCNコードの製品は、何から作られていてもCBAMの対象外です。付属書Iはすでに一部の川下製品を含んでおり、ねじ・ボルト(7318)、鉄鋼製の構造物(7308)、その他のアルミニウム製品(7616)はリストにあります。機械、自動車、家電製品はリストにありません。

この範囲を広げようとしているのが欧州委員会の提案です。2025年12月17日に公表されたCOM(2025)989(提案(法律ではありません))は、2028年1月1日から鉄鋼とアルミニウムの川下製品へ対象を広げる内容です。理事会は2026年6月12日に一般的アプローチに合意し、欧州議会は2026年9月15日に第一読会の交渉権限を採択しました。

2026年10月20日の第1回三者協議(トリローグ)は全体合意に至らず(報道による)、第2回は2026年11月30日と報じられています。2026年10月23日時点で、提案のいずれの部分も法律として成立していません。JETROは2026年9月18日、電力中央研究所の分析として、提案された川下製品のコードが日本の対EU輸出の5.0%を占め、現在のCBAM対象製品の2.9%を上回ると紹介しました。特に影響が懸念される品目としては、自動車用変速機とその部品を挙げています。


CNコードがCBAM対象かどうかを確認する方法

CNコードがCBAM対象製品に当たるかどうかは、上8桁を付属書Iの広い項目から狭い項目へ照合し、例外、原産地、年間の重量を順に確認して判定します。

CNコードは8桁です。理事会規則(EEC)No 2658/87第3条第1項により、上6桁はHS(統一システム)コード、7桁目と8桁目はCNの細分を表します。日本の輸出申告で使う輸出統計品目番号(9桁)も上6桁はHSコードで、CNコードと共通です。7桁目以降は日本とEUで体系が異なるため、最終的な判定はEU側のCNコードで行います。確認は次の8つの手順で進めます。

  1. 確認する:日本の輸出申告書の輸出統計品目番号から上6桁(HSコード)を取り出し、おおよその見当をつけます。
  2. 取得する:EUの輸入申告書または商業インボイスに記載されたCNコードの上8桁を、EUの買い手から入手します。
  3. 読み分ける:2桁で類(72)、4桁で項(7208)、8桁でCNコード(7208 51 20)を確認します。
  4. 照合する:付属書Iの項目と、最も広い類から、項、8桁のコードの順に照らし合わせます。
  5. 例外を確認する:第72類から除かれた合金鉄とスクラップ、CNコード 3105 60 00、焼成していないカオリン質粘土に当たらないかを確認します。
  6. 原産地を確認する:製品の原産地が付属書III第1項の9つの原産地に当たらないかを確認します。日本産は当たりません。
  7. 重量を合算する:電力と水素以外は、正味重量を暦年の累計に加え、50トン基準と比べます(判定するのはEUの輸入者です)。
  8. 記録する:付属書Iのどの項目にも当たらないコードは対象外です。その証拠となる分類の根拠書類を保管します。

混合品や複合品も、CNの分類規則に従って1つのCNコードに分類され、CBAMの適用もそのコードで判断します。分類が不確かな場合、EUの税関当局は、規則(EU)No 952/2013(連合関税法典)第33条に基づき、申請に応じて拘束力のある関税分類情報(BTI)を発行します。個々のコードについてすぐに見当をつけたい場合は、CNコード検索ツールをご利用ください。

前駆体とは何か、なぜリストに含まれるのか

前駆体とは、実施規則(EU)2025/2547第1条第7号の定義で "any input material into a production process included in the list of goods set out in Annex I to Regulation (EU) 2023/956"(規則(EU)2023/956付属書Iに掲げる製品の生産工程に投入されるあらゆる原材料(当サイト仮訳))です。

前駆体がリストに含まれるのは、それ自体が取引される製品であり、その排出量が製品とともに移るからです。規則(EU)2023/956付属書IVは、体化排出量がゼロの投入物だけで作る「単純な製品」と、それ以外の「複雑な製品」を区別します。複雑な製品の体化排出量は、自らの生産工程の排出量に、消費した前駆体の排出量を加えたものです。鉄鋼のバリューチェーンでは、次のように各工程の製品が次の工程の前駆体になります。

  • 凝結させた鉄鉱石(2601 12 00、焼結鉱やペレット):高炉に投入され、銑鉄になります
  • 銑鉄(7201):転炉に投入され、粗鋼になります
  • 粗鋼(7207):圧延されて熱延フラットロール製品になります
  • 熱延フラットロール製品(7208):成形されて溶接鋼管(7306)になります

このチェーンの5つの製品はすべてリストにあり、それぞれ別々に輸入、申告できます。鋼管の輸入者が申告する排出量には、それ以前のすべての工程の排出量が含まれ、体化排出量の規則に従って算定します。付属書IV第3項により、EUまたは付属書III第1項の国・地域を原産地とする前駆体はこの計算から除かれます。

「前駆体」は役割を表す言葉で、決まったコードの区分ではありません。熱延コイルは、ある生産者にとっては完成品で、次の生産者にとっては前駆体です。購入した前駆体の検証済みデータがない場合、実施規則(EU)2025/2547は代わりにデフォルト値を使うよう求めています。日本の熱延コイルを前駆体として加工し、その製品をEUに輸出する第三国の生産者にとって、日本の施設の検証済みデータは、前駆体にデフォルト値ではなく実排出量を使う根拠になります。

対象の材料を含む製品にもCBAMは適用されますか

輸入品自体のCNコードが付属書Iになければ、適用されません。対象範囲は輸入品のCNコードで決まり、材料の構成では決まりません。鉄鋼製のねじは第73.18項がリストにあるため対象です。洗濯機はねじ1箱より多くの鋼材を含みますが、2026年10月12日時点でそのCNコードは付属書Iのどの項目にも当たらないため対象外です。逆に、リストにあるコードに分類される製品は、他の材料を含んでいても対象です。

2028年から対象製品のリストはどう変わりますか

対象製品のリストが2028年から変わるのは、川下製品への対象拡大が採択された場合だけです。2026年10月23日時点では提案の段階で、第1回三者協議は全体合意に至らず(報道による)、3つの機関の立場はいずれも鉄鋼とアルミニウムの製品だけを対象としています。各機関の立場を次の表で比べます。

機関 文書と日付 川下製品のおおよその数 部門
欧州委員会 提案COM(2025)989、2025年12月17日 約180 鉄鋼とアルミニウムのみ
理事会 一般的アプローチ、2026年6月12日 約200 鉄鋼とアルミニウムのみ
欧州議会 第一読会の交渉権限、2026年9月15日(賛成464、反対50、棄権159) 約457(業界紙の推計) 鉄鋼とアルミニウムのみ

三者協議が終わるまで最終的な品目数は確定せず、提案された2028年1月1日の適用開始もその結果次第です。各案の品目区分の比較は川下製品への対象拡大で説明しています。

この提案とは別の経路でリストが変わることもあります。第27条第6項は、迂回が確認された場合に、わずかに変更した製品を委任規則で付属書Iに追加する権限を欧州委員会に与えています(CBAMの迂回防止)。貴社の製品がリストのコードに当たるか判断がつかない場合は、CBAMの相談フォームで内容をお知らせください。cbamguide.comが条件に合う支援事業者に依頼を取り次ぎ、事業者から直接連絡が届きます。依頼者の費用は無料です。

樹脂や有機化学品はCBAMの対象製品ですか

樹脂(プラスチック)や有機化学品はCBAMの対象製品ではなく、追加する法案も審議されていません。規則(EU)2023/956第30条第2項(a)(iii)は、"goods at risk of carbon leakage other than those listed in Annex I, and specifically organic chemicals and polymers"(付属書Iに掲げるもの以外のカーボンリーケージ(炭素漏出)のリスクがある製品、特に有機化学品及びポリマー(当サイト仮訳))への対象拡大の評価を欧州委員会に求めていました。

これを受けた報告書COM(2025)783(2025年12月16日)では、これらの製品を対象に加える提案は行われませんでした。第30条第6項に基づく次の報告の期限は2028年1月1日より前です。すでに対象となっている化学品はいずれも無機化学品で、アンモニア、硝酸、硝酸カリウム、水素です。審査条項と関係者の立場はCBAMと樹脂(英語)にまとめています。


CBAM対象製品についてよくある質問

以下の9つの質問は、CBAM対象製品の数、出典、改正の経緯、境界の事例、日本の輸出者に特有の論点を扱います。

対象製品のコードごとのデフォルト値は、CBAMデータエクスプローラーから出力できます。日本の輸出者向けの全体像はCBAM 輸出者ガイドとCBAMと日本にあります。

CBAMの対象製品はいくつありますか

CBAMの対象製品は、2026年時点で6部門、付属書Iの42項目です。内訳は鉄鋼15、セメント6、アルミニウム14、肥料5、電力1、水素1です。類や項の単位で書かれた項目はそれぞれ多くの8桁のCNコードを含むため、個々のコードの数は42より多くなります。

CBAMの対象製品の公式リストはどこに公表されていますか

公式リストは規則(EU)2023/956の付属書Iで、EU官報(OJ L 130、2023年5月16日、52ページ)に掲載され、2025年10月8日の規則(EU)2025/2083で改正されました。EUR-Lexには2025年10月20日付の統合版があります。統合版は参照用の文書で、正文はEU官報の版だけです。日本語の公式訳はなく、日本語で読める公的な解説には経済産業省の「炭素国境調整措置」のページとJETROの資料があります。

CBAMの対象製品のリストは毎年変わりますか

毎年変わるわけではありません。対象製品のリストには、毎年改定する仕組みがありません。付属書Iが採択後に変わったのは、規則(EU)2025/2083による1回だけです。さらに変えるには、新たな改正規則か、迂回に対する第27条第6項の委任規則が必要です。第2a条第3項の毎年の見直しは50トン基準に関するもので、対象製品のリストではありません。

規則(EU)2025/2083は対象製品のリストの何を変えましたか

規則(EU)2025/2083が変えた付属書Iの項目は1つです。CNコード 2507 00 80に「ex」が付き、品目名が「Other kaolinic clays」(その他のカオリン質粘土)から「Other kaolinic clays except non-calcined kaolinic clays」(その他のカオリン質粘土(焼成していないカオリン質粘土を除く))に変わりました。焼成していない粘土は炭素集約的な製品ではないためです。同じ規則は、直接排出量だけを数える製品の一覧である付属書IIに電力(2716 00 00)を加えました。

CNコードが対象製品のリストにない場合はどうなりますか

付属書Iのどの項目にも当たらないCNコードの製品は、CBAMの対象外です。認可、申告、CBAM証書はいずれも不要で、その重量は50トン基準の計算にも含まれません。税関申告書や拘束力のある関税分類情報(BTI)など、分類の根拠書類を保管して立場を証明できるようにしてください。

スクラップやリサイクル材はCBAMの対象製品ですか

対象ではありません。鉄鋼のくず(第72.04項)は付属書Iで第72類から明示的に除かれ、アルミニウムのくず(第76.02項)はアルミニウムの項目に含まれていません。電炉で製造した鋼材など、スクラップを原料とする製品は、それぞれのCNコードで対象になります。欧州委員会の川下製品の提案は、2028年から製造工程で生じたスクラップ(プレコンシューマー・スクラップ)を前駆体として数えるとしています(提案(法律ではありません))。

日本の輸出統計品目番号でCBAMの対象かどうかを判定できますか

おおよその見当はつけられますが、最終的な判定はEUのCNコードで行います。日本の輸出統計品目番号(9桁)とEUのCNコード(8桁)は、上6桁のHSコードが共通で、それより下の桁は別の体系です。付属書Iの項目の多くは4桁や6桁で書かれているため、上6桁で当たりがつく場合もありますが、CNコード 3105 60 00や第72.02項の合金鉄のように8桁で分かれる例外があります。

日EU経済連携協定(EPA)で関税ゼロの製品もCBAMの対象ですか

対象です。CBAMは関税とは別の制度で、付属書Iに掲げる製品であれば、日EU経済連携協定(EPA)で関税が撤廃されていても義務は変わりません。適用除外を判断する原産地は、第2条第5項が参照する非特恵原産地規則で決まり、EPAの特恵原産地規則ではありません。2026年11月4日時点で、日本は付属書IIIの適用除外の原産地に含まれていません。

英国CBAMの対象製品はEUと違いますか

違います。英国CBAMは2027年1月1日に始まる独立した税制度で、製品は英国の品目コードで特定されます。英国政府のファクトシート(2025年11月28日更新)は、アルミニウム、セメント、肥料、水素、鉄鋼の5部門を挙げています。ガラスと陶磁器は2027年からの対象に含まれず、EUの6部門目である電力も英国のリストにありません。

英国は2026年8月27日、GX-ETSを英国CBAMの炭素価格軽減措置の適格炭素価格制度(QCPS)の暫定リストに載せましたが、これはEU CBAMの扱いとは別の判断です。詳しくは英国CBAM(英語)をご覧ください。


データ出典:規則 (EU) 2023/956 · 規則 (EU) 2025/2083(オムニバス)· 実施規則 2025/2621 · EEX経由のEU ETSデータ。法的助言ではありません。